白き世界 3
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どうして、こんな事をされているのだろう。
こんなふうに、躰中を触られて。
暖かな兄の手によって、聞いた事の無いような変な声が出てしまう。
「ぁ、あんっ。やだ兄さん、あ…」
くりくりと乳首を嬲られながら、首筋には唇を寄せられる。
ちゅっと吸われてジクジクとした感覚に身を捩るも、やはり腰に回っている腕を離してはくれない。
胡坐を掻いた足の間に、何も身につけていない尻がすっぽりと収まってしまい、そこから抜け出せない。
訳がわからなかった。
こんな事をしてくるなんて、一体兄さんはどうしてしまったのだろうか。
もしかして、知らぬ間に自分は何かしでかしてしまったのだろうかと不安なり、サスケは斜め後ろにあるイタチの顔を見上げた。
しかし眼が合えば、いつもと変わらない微笑が浮かべられるだけである。
ただ少しだけ……炎のせいだろうか。
静かな夜の中で作られる光と闇のコントラストを受け止め、イタチは随分と艶やかであった。
綺麗な顔が、より一層美しく見える。
ドキリと、心臓が高鳴った。
艶やかで深い漆黒の眼に引き寄せられ、逸らせない。
すると、いつもみたいにほっぺたにキスが降ってきた。
優しい、兄の柔らかな唇。
暖かかった、何処もかしこも。
大好きな兄さんに抱き締めてもらえて、優しく包まれて、安心して。
敵に追われていた緊張や、微かな恐怖さえも溶けていって。
だが胸を摘まれ弄られると、川の水に浸り血が流れて冷たくなっていた全身が、たぎるように熱くなる。
耳元で囁かれるだけで、ゾクリと背筋に悪寒が走る。
「サスケ…」
「あ、ん…兄さ?…ひっ!?」
胸の突起を弄っていた手が、先程下着を脱がされて露わになってしまったペニスに触れてきた。
火の方に擡げていた先っぽをゆるりと捕まれ、上へと向かされる。
そのまま先端を指でクリクリと捏ねられて、小刻みに腰が跳ねた。
なんだか、頭が変になってしまいそうだ。
どう我慢しようとしても、喘ぎ声が漏れてしまう。
「あ、ぁんっ…ぁ、あ」
「可愛いな、サスケのここは。小さくてこんなに柔らかい。まだ毛も生えていないし…」
「や、やっ…あ、あぅ……っ、兄さん、止めてっ…」
「ほら、少しずつ勃ってきた」
恥ずかしさに、泣きたくなった。
そんな場所など自分でも滅多に触らないというのに、こうしてイタチの手によって弄繰り回されてしまっている。
しかもジンジンとした、もどかしくも強い感覚が躰の奥から押し寄せてきて、勝手に腰が揺れていく。
それに対してまた耳元で笑われて…もう穴に入ってしまいたいくらいに恥ずかしい。
羞恥に顔が熱くなり、じわりと涙が浮かぶ。
「ふぁ、あん…っ、あんっ、も…やだぁ」
いくら嫌だと言っても指で遊ばれて、自分はとうとう頭がおかしくなってしまったのか、涙が流れていった。
躰全体が熱くてぞくぞくと震え、それにまた泣けてくる。
しかしサスケがどれだけ涙を零しても、イタチは手を止めてくれなかった。
腰に回した腕を、解いてはくれない。
掌でペニス全体をすっぽり包み込まれ、やわやわとした手付きで嬲られる。
時折茎を擦られ、沸き上がってくる快楽はどんどんと膨れ上がり、躰を蝕んでいく。
びく、びくっと断絶的に腰が跳ね上がる。
「ひくっ、…う……うぅ〜、う、あ」
「ああ…サスケのここは、まだなのか。でも、そろそろ剥けても良い時期だよな?」
「あ、う?…ぁ……、んん、んっ!ん、ひっ!」
弄ってくる指の力が少し強くなり、先端から根本の方にまで、ズリ下ろすように擦られていった。
何度もそれを繰り返され、皮を下に引っ張られる。
まるで皮膚を剥かされているようで。
どうなってしまうのかわからない恐怖と痛みに、悲鳴が漏れた。
大人達に追われた時には、唐突の事態でも冷静に対処出来た。
こんなふうに泣かなかった。
なのに今は、あまりの事態に混乱してぼろぼろと涙が零れる。
逃げたい、逃げたくて……でも兄さんには抱き締めてもらっていたくて、鬩ぎ合う気持ちにすらも訳がわからなくなる。
嗚咽を漏らしながらジクジクとした痛みに耐えていると、イタチがまた耳元でフッと笑みを零した。
「ほらサスケ、皮が剥けた。ここ…見えるか?」
くいっとこちらに先端を動かされ、それだけでも感じてしまう。
それでも言われた通り、サスケは涙でぼやけた眼をどうにかペニスに向けた。
炎の橙色の光に彩られた先端からは、赤みを帯びた肉が覗いていた。
今までとは明らかに違う状態に、思わずビックリして咽が引き攣る。
後頭部をイタチの肩辺りへと押し付け、自分のペニスから逃げようとして。
でも躰は切り離せないのだから、叶う筈はない。
サスケの怯えを察知したのか、イタチは柔らかな口調で話してきた。
「大丈夫、大人はみんな勃起すればこうなるんだ。むしろ成長してもここが見えなかったら、病気だからな」
「そ、なの…か?」
「ああ。それに…」
「いっ……やぁあああ!?」
赤い肉を触られた瞬間、もの凄く強烈な快楽が躰中を突き抜け、悲鳴が上がった。
がくがくと腰が痙攣して、大量の涙が溢れ出でいく。
これだけ悲鳴を上げて逃げようとしているのに、止めてもらえるどころかもっと弄られ、サスケは引っ切り無しに叫んだ。
摘まれて、捏ね繰り回されて、躰も脳も狂いそうになる。
「ひぁ、あ、ひいぃっ!」
「凄く、気持ち良いだろう?」
「いや、いやだ、…いやぁっ」
「ずっと隠れていからか…かなり敏感だな」
涙を散らし、何度も叫んだ。
閉じる事を忘れてしまったかのように、口からは涎が流れていく。
めまぐるしく駆け巡る快楽は、小さいサスケには強過ぎて。
「いやだ!やめっ、兄さん止めてっ、止めてお願い…あ、ひぃ、ああ、ぁ、あ―――っっ!」
終いには一際大きな嬌声を上げて、背中を撓らせて初めての絶頂に達した。
ビュクンと、ペニスの先端から何かが飛び出ていく。
それと同時に、ようやく手淫が止む。
顔をぐしゃぐしゃにし、はぁはぁと荒い息を吐きながら、サスケは朦朧とした眼でイタチの手が離れていった自分のペニスを見つめた。
一体何が起こったのだろう。
どうしてか濡れてしまっているペニスが、炎の淡い光を受け止めてテラテラと輝いている。
まさか、粗相をしてしまったのか?
それをイタチの手に引っ掛けて…。
「ぁ、あ…に、兄さん…ごめっ。ぅ…俺、し、小便して…、手に」
「サスケ、これは違うんだ」
「…ぇ……?」
言われた言葉に疑問が沸き涙目に兄を見上げると、イタチは緩やかに笑みを零して、それが付いた指を舐めた。
あまりの光景に、サスケは顔を真っ赤にした。
兄の言う通りそれが尿でないにしても、自分の体内から吐き出されたようなものを口に入れるとは。
恥ずかしくて、そしてなんだか居た堪れなくなって、また涙がじわりと滲んだ。
なんか、さっきから泣いてばかりだ。
訳のわからない事ばかりが起こって、混乱する。
イタチはそんなサスケを抱き締め、あやすように頬や瞼に唇を落としてきた。
「さっきのは精液と言って、男が気持ち良くなると出るモノなんだ。どうだろう、サスケは気持ち良かったか?」
「ぅ……、うん…」
問われた言葉に、サスケは素直に頷いた。
驚いたし少し痛くもあったけれど、凄く気持ち良かったのは確かだ。
その様子を見たイタチが、小さく息を吐いてくる。
「それなら良かった。お前に気持ち良くなってほしくてやった事だから、感じてくれて、兄さんは嬉しい」
脇から背中へと腕が回り躰を反転させられて、真っ直ぐイタチと向き合う体勢を取らされた。
そして顔やら首筋や胸付近やらと、いくつものキスを落とされる。
ちゅっ、ちゅっと、あちこちに。
なんだかムズ痒くなってきて、サスケは躰を捩って逃げようとした。
だが緩やかな悦楽に、たいした抵抗は出てこない。
結局ペニスから出てきたものが何なのかしっかりと把握はしていないが、とりあえずは兄さんから怒りが微塵も感じられない事にほっと息を吐く。
しかし、そもそもの原因はそっちなのだと思い出し、サスケは頬を膨らませて眼をつり上げた。
イタチはサスケの変化にすぐに気付き、苦笑を漏らす。
「悪かった、サスケ」
「………」
「ごめんな」
繰り返し謝ってくる言葉に、尊敬する大好きな兄からという理由もあって、心はすぐに懐柔される。
拗ねていた態度も徐々に溶かされていき、怒った顔を持続させるのが大変であった。
だがそれでも許さないぞと構えていると、腰を支えていた手が突如尻へと動き、その間の穴を軽く突かれてサスケは眼を彷徨わせた。
「ぇ…あ、あの。兄さん、指……ぁ」
イタチはサスケの小振りな尻を持ち上げ膝立ちにさせると、目の前の位置に来た乳首に唇を寄せてきた。
小さな突起を舐められて、サスケはムズ痒い感覚にイヤイヤと首を振って、身を捩る。
しかし、震える躰が焚き火の方に倒れないようにと、イタチの頭にしがみ付いた。
尻の間にある指は相変わらず窄まっている穴の周辺を撫でてきて、そこがヒクヒクと収縮するのがわかる。
「やだ兄さん、そんなとこ…も、触んなよぉ…」
「サスケ、ごめんな?でもどうか、この俺を拒まないでほしい」
「…兄さん?」
憂いを帯びた声に、サスケはしがみ付いていた兄の顔を覗き込んだ。
自分の躰で炎の光を遮っている為、月明かりでかろうじて見える程度。
しかし、なんとなく…いつもの笑みとは違っている気がした。
微笑を浮かべていても、酷く苦しそうな表情。
なんだかこっちまで、苦しくなってしまうような。
「受け入れてくれ、サスケ。この俺を………愛して、いるから」
「に、さん」
「愛してる…」
そっと、擦れた声で囁かれた言葉は、甘かった。
とても、とても。
―――心がじんわりと暖かなものに包まれるくらいに、甘美な言葉。
正直兄さんの言う愛してると、それによって表された感情がどれ程のものなのか、自分には理解出来無かった。
でも、好きだった。
自分にとっては、この兄が一番なのだ。
誰よりも尊敬している。
二人でいっぱい修行して、毎日を一緒に楽しみたい。
ずっとずっと、そうあってほしい。
それくらい、兄さんが好きだ。
「…ぅん」
小さく頷けば、それだけでイタチはほわりと顔を綻ばせた。
嬉しそうな空気が、伝わってくる。
ありがとう、と。
囁かれる。
to be continued...
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エロのみで申し訳ない。
微妙にマニアック仕様になっているような気がします。
2008.06.23
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